中古マンション市場に天井感が強まってきました。

2019年12月の都心3区(千代田・中央・港区)の中古マンション成約単価は平米あたり110.91円と前月比2.2パーセント減少しました。グラフを見ると明らかな頭打ち感が見えるでしょう。東京都に枠を広げてもこの傾向は同じですね。

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一方で神奈川県や埼玉県は、まだ上昇傾向トレンドが継続中です。しかし東京の流れはやがて神奈川・埼玉に及びます。早ければ数か月、遅くとも半年程度で頭打ち感から下落傾向が鮮明になるでしょう。

ただしこれは「株価水準が現行のままなら」という前提です。以下のグラフを見てもわかるように、都心3区は見事に株価に連動しています。

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2018年は株価の頭打ち感があったところ、後半に変調をきたしたのを受けて、都心部の中古マンション価格に割高感が出たため、調整局面が訪れているのです。この流れは次に神奈川へ、続いて埼玉、次に千葉へと伝播していきます。

では今後どうなるか。これは結局、株価動向を占うのとほぼ同義です。株価が現行水準のままならこれから価格調整局面、上がるようなら高止まり、下がるなら一段の下落圧力です。別の言い方をすれば、景気動向に大きな変動がなければやや調整へ、インフレなら高止まり、デフレなら価格下落です。

10月には8パーセントから10パーセントへの消費増税が控えていますが、政府は「予算が通ってから決断する」としていますので、実行の可否は春ごろに判明ということでしょう。ただ今回は、増税前後でかつてのような駆け込みや落ち込みがないよう「住宅ローン減税の拡充」「すまい給付金の拡充」「次世代住宅ポイントの新設」などがセットされる予定で、詳細は割愛しますが、今回はかつてのような駆け込み・落ち込みは起こりにくくなっているといえます。

気になるのは政治動向。夏には参議院選挙が控えており、このとき衆参同時選挙が行われるのではないかといった話も出回っています。ここで現行の政治体制に変化があり、結果として経済政策運営に暗雲が立ち込める展開になると、株価や具体的な景気にとって大きなマイナス要因となる可能性はあります。

さてこうした政治や経済動向といった「外部要因」について、自分が今どのような環境でアクションを起こそうとしているか現状把握をしておくことは大事ですが、純粋に不動産投資をするならまだしも、マイホームを、という場合には「子どもの進学に合わせて」とか「親と同居することになった」といった「内部要因」が優先されるものですし、実際それでいいでしょう。外部要因に過度に敏感になるより、中長期的に見て「価値が落ちない・落ちにくい」といった不動産を選ぶことのほうがよほど重要です。