木造住宅も築20年を超えると査定上の評価はほとんどないのが実情ですが、実際には、まだまだ十分に使用できる建物がたくさんあります。

このような建物の場合は、あらかじめホームインスペクションを入れて、情報を開示して売りに出すことをお勧めします。このとき同時に「耐震基準適合証明」を取っておくと非常に有効です。耐震基準適合証明書が取れた住宅には、以下のようなメリットがあります。

①ローン残高の1%が10年間控除される「住宅ローン控除」が使える

これは買主にとってうれしいこと。それだけ、早く、高く売れる可能性が高まるということです。以下、まだまだ買主のメリットは続きます。

②登記料(登録免許税)が安くなる

建物所有権移転登記は2.0%が0.3%に、抵当権設定は0.4%が0.1%への減額です。

③不動産取得税が安くなる

土地は45,000円以上が減額、建物は築年数によります。

④固定資産税が安くなる

固定資産税が最大2分の1になります

⑤地震保険料が安くなる

地震保険料が10%割引になります。

築20年以上中古住宅を売り出す方、それも大事に建物を使ってきた方が、業界の査定方法や価格に不安を抱いているケースは非常に多いものです。ならば、ホームインスペクションや耐震基準適合証明書をつけて、わかりやすく情報開示してはいかがでしょう。建物に自信のある住宅は「ホームインスペクション済み」として、堂々と情報開示して売り出せばよいのです。

さてさくら事務所のホームインスペクション実例をご紹介します。建物に関する問題はそのほとんどが「水にまつわるもの」であることが多いものです。

【写真1】
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【写真1】は、電気配線か何かを通すための穴が開いています。これをこのまま放置しておくと危険です。モルタル外壁の先には【防水シート】があり、それを突き抜けているはずです。壁内に雨水が浸透して大変なことになってしまうでしょう。処置はモルタルやシーリング剤などでただふさぐだけ。それだけでいいのです。

【写真2】
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【写真2】は床下に水がたまっていて、木部が腐ったりカビが生えていた物件です。建物そのものには問題がないのですが、この写真を見て、何が悪いかお分かりになりますか。正解は「通気口と外構部分の高さが同じ」です。通気口と外構部分のGL(地盤面)には一定の高低差がなければ、やはり雨水などが入ってきます。建物を造る人と、外交を設計・工事する人が別の場合、このようなことが起こるのです。このケースの場合、木部の腐食やカビの部分を取り替え、外構をやり直して解決しました。早期発見ができたので費用は数十万で済んでいます。