「中古住宅を買ってリフォーム・リノベーション」というのは、一戸建てよりマンションの方がとっつきやすいようで、最近は中古マンションのインスペクションにお伺いすることが多くなりました。一戸建ての場合は「木造住宅=弱いのではないか」といったイメージがつきまとう一方、マンション=鉄筋コンクリート(RC)=構造的に強そう」といったイメージがあるからでしょう。

本来は、木造でもRCでも、耐震性など建物の強さに変わりはないのですが、現実には木造住宅の場合、現場における工事の手抜かりが起きやすいことを踏まえると、その感覚はあながち間違いではないともいえます。

データを見ても首都圏の中古マンション市場は好調です。東日本不動産流通機構によれば、2017年12月の首都圏中古マンション成約件数は前年比2ケタ増のプラス17.7%。成約平米単価は前年比 9.5%上昇、成約価格は前年比 9.0%上昇し、ともに2013年1月から48ヶ月連続で前年同月を上回っています。
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出典:東日本不動産流通機構

 

さて今回は、中古マンションのホームインスペクション事例を。

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【画像1】洗面化粧台の下にある点検口からのぞいたところ。ユニットバスの排水管から少しずつ漏水しています。このまま放置しておくと、水は広範囲に広がります。カビやシロアリが発生したらなかなか厄介です。さらに時間が経過すれば、木部も腐ってきます。こうなると、せっかくリフォームしたのに建物を壊さなければなりません。

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【画像2】和室の畳をめくったところ。畳が湿っていますが、原因は雨漏りです。対処するには外壁を直さなければなりませんが、ご存知のとおり管理組合全体で対応する問題です。契約前であれば、管理組合でどのように対処するのか、まずは確認が必要になります。

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【画像3】は洗面室ですが、なぜか周囲のクロスが剥がれています。原因は雨漏りや水漏れではなく、「住み方」のようです。換気扇が壊れているのを直さずにそのままずっと住み続けていたようです。湿気が回っている範囲はそれほど広くなかったため、大きな問題にはならなそうです。

築20年などの物件は「瑕疵担保免責」として契約することが多いようですが、そうなると買主にとっては、契約前にどれだけリスクヘッジできるのかということが重要。以前は「だからこそ安いのですよ」として買主の不安に対応しないケースも多かったのですが、最近では仲介業者さんが積極的にインスペクションを進めるケースも多く、時代も変わったものだなと思います。2016年には宅地建物取引業法が改正され、宅建事業者によるホームインスペクション説明義務化が決まりました。2018年度施行予定です。

中古住宅選びで成功する為に絶対必要な5つの知識