「中古マンションを買ってリノベーション」という方はここ数年、明らかに増加しました。データ的にも2016年、17年と2年連続で、首都圏中古マンション成約数が新築マンション発売数を上回っています。この趨勢は今後ますます強くなるでしょう。

新築マンションの供給戸数が減っているのは、マンションデベロッパーが「立地を絞っている」から。17年の首都圏新築マンション発売現場では、徒歩8分までは売れ行き好調なところが多く、それを超えると途端に苦戦現場が多くなったとのデータもあります。したがってマンション用地仕入れでは立地を厳選せざるを得ず、かつてのような供給が困難になっているのです。建設費の高騰も一要因です。

供給立地を厳選すれば必然的に駅前や駅近が主流となり、駅から遠い新築マンションは少なくなります。したがって分譲価格はもちろん高くなる傾向で、昨今では新築と中古マンションの価格差が2500-3000万円に上ることもめずらしくありません。それならば中古マンションを買って思い通りにリフォーム・リノベーションしたほうがいいではないか、という向きが増えるのは自然なことだといえます。

しかしここで、やや注意しなければならないことがあります。

それは「あなたの不動産営業担当は、はたしてどのくらい建物に詳しいのか」ということです。不動産営業にまつわる代表的な資格といえば「宅地建物取引士」ですが、この資格は、一店舗につき5人に1人が保有していればよく、言い換えれば営業のうち80パーセントは無資格でもOKです。もしこの資格を持っていたとしても、建物に詳しい者は稀です。なぜなら、宅建士の資格試験では、建物に関する知識はほとんど問われないからです。したがって、あなたと一緒に物件案内に赴いても、建物について詳しく語れない、素人に毛が生えた程度の素養しか持ち合わせていないのが実情です。

こうした状況ですから、定期的に問題が発生します。以下の営業トークをご覧ください。
「このマンションはRC(鉄筋コンクリート)だから地震には強いのです」
「このマンションは水回りを大きく動かして、あなたの思い通りにリフォームできます。」
「専有面積70平米で、修繕積立金5000円は妥当です」

いうまでもなくすべて間違いですが、これらは各社の不動産営業が実際に顧客に説明し、不審に思ったため、さくら事務所に相談があった話。信じられないかもしれませんが、世の中の不動産営業の90パーセント以上は、この程度の建物知識しか持ちあわせていません。

中古マンション買ってリフォーム・リノベーションするなら絶対に、建物に詳しい営業担当者とつきあうべき。いくつかの不動産業者に問い合わせ、やり取りの中で感触を確かめながら、建物に詳しく、あなたの夢や理想をかなえてくれる担当者を見つけてください。