「マイホーム、買うのか買わないのか」

私たち生活者にとっては永遠のテーマですね。

家計からは家賃が毎月出ていきます。かといって「家賃は生活コスト」と割り切れるほど、いま住んでいる賃貸住宅に満足しているわけではありません。家族もモノも増え、だんだん手狭になってきたし、分譲マンションに比べれば設備もチープです。周囲ではマイホームに引っ越す同僚や友人もちらほら出始めています。はたしてずっとこのままでいいのか?ここにきて「そろそろマイホームかな?」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

一方で、我が国の人口は2008年がピーク。10年の1億2806万人から、30年には1億1662万人と10年比で9%減、48年には同23%減で1億人を割り込み、60年には8674万人と同33%も減少すると、人口問題研究所が予測しているのもあなたは知っています。

最近では「空き家問題」もちらほら耳にするでしょう。地方に限らず、最近では東京23区内でさえも、空き家取り壊しのために補助金を出さざるをえない地域があるとニュースは言います。

加えて、もはや日本経済は成熟し、かつての終身雇用や給与所得の大幅な上昇は見込みにくく、将来の年金だってはたしていくらもらえるのか。政治は思いのほか機能せず、社会・経済構造改革が実現するのはいったいいつになるのでしょう。こうした不透明・不確定要素が多い中で、マイホーム購入を決断するのはなかなか難しいところですね。

ここで「賃貸に住み家賃を払い続けるケース」と「マイホームを買い住宅ローンを払うケース」の損得勘定をしてみましょう。横浜市の某企業に勤めるYさん(36)は奥さんと子ども2人の4人家族。年収は680万円。横浜市内のとある駅から徒歩10分の2LDK、66平方メートルの賃貸マンション暮らしで家賃は13万円。

仮にAさんがここにずっと住み続けるとしましょう。35年間の家賃支払総額は5,460万円。2年に1度の更新料221万円(35年間分)を合わせると、総額5,681万円ということになります

立地や間取りなどがほぼ同条件の新築マンションを買った場合はどうなるでしょうか?価格は3,950万円、購入諸費用を150万円。これを、自己資金700万円、住宅ローン3,400万円で買うとします。

フラット35の金利が1.5%の場合、ローン支払総額は4,372万円。管理費と修繕積立金を毎月2万7000円として、35年間で1,134万円支払うことを勘案すれば、総額で5,506万円。自己資金分を差し引けば4,806万円となり、なんと新築マンションを買ったほうがトータルではトクをするということに。毎月のローンは10.4万円。さらに35年後にはマンションが自分のものとなっており、ローンの支払いもなくなります。

もちろん700万円の自己資金を出していますので、そのぶん手持ち資金に余裕はなくなります。賃貸に住み続けて、この700万円を別途、何らかの手段で上手に運用できる可能性もあるでしょう。

それでも、35年後もずっと支払いが続く賃貸と、35年後に自分のものになり支払いがなくなるマイホームとでは、明らかに後者のほうがいいものに映ります。しかし本当にそうなでしょうか。次回、さらに検証しましょう。


過去記事

vol.3 「どこに住宅を買うのがいいか」

vol.2 「中古を買ってリフォーム・リノベ」はこんな業者に注意

vol.1 「中古を買ってリフォーム・リノベーション」のトラブル

中古住宅選びで成功する為に絶対必要な5つの知識