皆さんこんにちは。不動産コンサルタントの長嶋修です。

中古住宅を買う時、契約前のホームインスペクション(住宅診断)は必須ですが、このインスペクションには大きく2種類あります。ひとつは「リフォームや瑕疵保険のための、事前検査としてのインスペクション」。そしてもう一つは「取引に利害のない第三者が、客観性を持って行うインスペクション」。

いずれにせよホームインスペクション(住宅診断)はなにより「第三者性」「客観性」が大切であることはいうまでもありません。「リフォームの仕事をとりたいがための、恣意的なインスペクション」では診断そのものに信ぴょう性がなくなってしまいますので、注意が必要です。

宅建業者さんが買い取ってリフォームを施し「インスペクション済み」として販売されている物件について、さくら事務所にはしばしばホームインスペクションの依頼があります。二重にインスペクションが入っているわけで、ムダだなあと思います。

さて今日も現場実例をご紹介しましょう。神奈川県某市に建つこの物件は、キッチン収納をはじめとするいくつかの造作家具の施工が非常に雑で、かなり傾いていることもあって、なかなか売れなかったようです。

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しかし構造的には何ら問題なく、建物本体はむしろ一般的な物件よりしっかりしています。よって、買ってからリフォーム・リノベーションをしようと思っている人には特に影響はありません。人間が外部から影響を受ける要素のうち50パーセント以上は「視覚」ですから、こうした物件は売れにくいのですが、実態がわかってしまえばどうということはありません。こうした、見た目が良くない物件は売れ残り放置されていることが多く、その分割安ともいえます。

建物全体が傾いている場合はどうでしょう?神奈川県に建つ築9年の木造住宅で、立地も外観も素敵な建物でしたが、測定したところ建物が傾いています。数値にして1000分の6程度。10メートルのスパンで6センチの傾きは、敏感な方なら気づきます。原因は不同沈下によるもので、建設当時には地盤改良も行われており、ある程度土地も落ち着いていることから、これ以上傾く可能性は低そうではあります。このために長らく売れなかったこの住宅。現状と可能性を把握し納得して、Yさんはこの物件を契約しました。やはり売れ残っていたため、価格交渉をしてかなり割安に購入したようです。

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またこの物件は、天井裏をのぞくと断熱材が入っていませんでした。この状態だと天井から暑さや寒さが入り込み、夏は暑く、冬は寒いといった状況であると思います。しかしこれは単純に、天井裏に断熱材を敷きこめば解決できます。コストは意外と安く、ひと部屋分でわずか数万円。

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これで非常に快適になります。こうしたことをアドバイスしてくれるインスペクターや不動産仲介営業とお付き合いすることが大切だと思います。

※3月19日(日)PMにセミナーを開催します。詳細はあらためて。

中古住宅選びで成功する為に絶対必要な5つの知識