都心マンション市況について

首都圏新築マンション市場の契約率が大幅に悪化しています。契約率が40%台を切るのは明らかに販売不調のサインです。しかもこの数字は各マンションデベロッパーの自己申告数字であるゆえ、実態より高めに出る傾向にあり、実態はもっと悪いのかもしれません。

その理由は「消費増税の影響」や「供給過剰」ではなく「価格が高騰しすぎた」「専有面積縮小」「間取りや仕様の悪化」などが理由だと思います。2012年の民主党から自民党への政権交代以降一貫して価格上昇を続けてきた新築マンションはそのプロセスで、お菓子の箱が小さくなる実質値上げと同じ要領で、専有面積を縮め、設備の仕様を落としてきたのです。10年前に3LDKといえば75平米程度でしたが、昨今の新築マンションは60平米台前半です。

ますます広がる「不動産格差」

国内不動産市場は、2012年の民主党から自民党への政権交代以降、一貫して続けてきた上昇局面から変化の兆しがみられます。今後、不動産市場はどのようになるでしょうか。

日米貿易交渉で不動産市場どうなる?

米トランプ大統領が来日した際に、日本との貿易交渉について「参院選が終わるまで妥結を迫らずに待つ」と電話で米メディアの記者に語った上、ツイッター上で同氏は「(貿易交渉の)多くのことは日本の参院選が終わるまで待つことになる。そこでは大きな数を期待している!」「日本との貿易交渉で非常に大きな進展があった。とりわけ農業と牛肉で。7月の選挙が終われば大きな数字が出てくるのを待ってる!」(筆者訳)と投稿しています。

マンション管理は管理会社がやってくれるもの?

マンション管理においては、管理会社はたんなる業務委託先に過ぎず、主体はあくまで所有者で構成する管理組合ですが、実際には「マンション管理は管理会社がやってくれるもの」と思い込んでいる方もいまだに多いようです。このことでは、管理会社も困っているケースもあります。建物の修繕が必要な時期にさしかかって修繕の提案を提示しても、管理組合の合意が取れずに進まない、結果としてマンションの劣化は進み建物の寿命が縮み、資産性を落としていくのをただ見ていることしかできないからです。

上がりすぎた新築マンション価格

2012年の民主党から自民党への政権交代以降、アベノミクスや黒田バズーカで都市部のマンション価格は大幅に上昇を続けてきました。首都圏の新築マンション平均価格は6552万円、東京は7744万円と、もはや一般的な会社員が買える価格を大きく超えています。変化したのは価格だけではありません。かつて3LDKといえば70平米越えが一般的でしたが、昨今の新築マンションは60平米前半で、天井高も低くなるなど、あたかもお菓子の箱が小さくなるように実質値上げを反映させています。加えてキッチンやユニットバスなどの設備もかつてと比べるとチープになっているのです。

「駅徒歩7分」が求められるマンション立地

マンション購入層が求める駅からの距離はどんどん短くなっています。都心7区の中古マンションの場合、5年前には駅から1分離れるごとに1平米あたり売却価格がおよそ8000円下がっていました。それが今では18000円以上も低下しています。

資産化するタワマン、廃墟化するタワマン

タワーマンションが今のように多く建ち並ぶようになったのは1997年の規制緩和以降。建築基準法が改正され「廊下や階段などの共用部分を容積率の計算から除外」「容積率600%、日影規制適用除外などの高層住居誘導地区制度」といった制度が設けられました。これでタワーマンションの建設は急増、東京都心や湾岸地域などで住居が大量に供給され、現在に連なるタワーマンションが建ち並ぶきっかけとなり、かつて倉庫や工場などがあった都心湾岸地区などの準工業地帯の姿が一変した他、大都市近郊の鉄道沿線や地方都市などにも超高層マンションが多く建設されるようになりました。

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