• 今月1日の日経新聞をご覧になったでしょうか。
    そこには首都圏アパートの空室に関する衝撃的な記事が載っていました。
    「えっ?ホント?」と思わず訝ってしまいましたが、表題のグラフの通り驚きの数字でした。

    そのグラフには1都3県のアパートの空室率が示されており、軒並み31%超えです。
    神奈川に至っては35%を超えています。
    1棟に10室あれば、3~4室が空いていることになります。
    改めて「えっ?ホント?」という言葉が出そうです。

    ちなみに、このグラフは木造と軽量鉄骨のいわゆる「アパート」に限っています。
    では鉄筋コンクリートなどの賃貸マンションではどうか。
    東京23区で10%、千葉で10.5%、東京市部・埼玉で11.5%、神奈川はなんと1桁の8.3%!
    アパートと比べ、3分の1から4分の1の空室率です。
    しかも、上昇中のアパート空室率に対し、マンシションはほぼ横ばいか、23区と神奈川では逆に改善しています。
    賃貸マンションはまずまず優秀ですね。

    さて、表題のグラフをもう一度見てみましょう。

    よく見ると、急上昇しているのは、ここ1年ほど前からです。
    そして神奈川、23区、千葉の角度がすごい。
    それまでは各地域ほぼ30%くらいで横ばいですよね。
    神奈川は一気に5.5%も悪化しています。

    なぜたった1年で急激に悪化したのでしょうか?

    はい、答えは言わずと知れた「相続税制の改正」の影響ですね。
    改正法が施行されたのは昨年の1月1日。
    基礎控除の額が引き下げられ、増税となりました。

    グラフを見ると、昨年7月くらいから上昇基調になっています。
    施行後から建て始め、夏くらいから徐々に物件が竣工したものと思われます。
    新築の供給が増えれば、おのずと全体の空室率は上がります。
    神奈川県の上昇率がダントツなのは、23区は別として他県と比較し地価がそこそこ高いため、改正に伴い相続税がかかる地域が多いからではないでしょうか。

    それにしても日本全国の空室率13.5%なのに、首都圏アパートのこの数字に、正直、私も非常に驚きました。
    しかし、事実としての表題のグラフが突き付けられました。
    果たして、このグラフには天井があるのでしょうか。
    このペースでいくと、数年後には50%という信じ難い空室率になりはしないか。
    数年後というのは、少々大げさ過ぎる?

    いずれにしても、「アパートは半分が空室」という時代がすぐそこまで迫っています。
    うかうかしてはいられません。
    今建っている新築だって、市場調査などきちんと精査せず、単に相続税対策のみで決断してしまった場合は大丈夫でしょうか。
    アパートの建設会社も最初の数年間は借り上げるかもしれませんが、雲行きが怪しくなると手放します。
    彼らのいつもの手です。

    頼みの綱はあるのでしょうか?

    家賃の値下げにも限界があります。
    このまま下げ続けたら極端な話、二束三文になってしまいます。
    そうなる前に、新築や賃貸マンションに負けない「競争力」を持つ必要があります。
    弊社が推奨している「リノベーション」や「DIY」で個性を出し、他との違いをアピールするのも一つです。
    また、今後緩和が期待される「民泊」を視野に入れるのも一つです。
    そのための準備を進めましょう。
    やるかやらないかは別にして、各選択肢について事前に学び、知っておくことが肝要です。
    そうすることによって、決断を迫られたときにスムーズに事が運べるのです。
    準備とはそういう意味です。
    後手後手は最悪です。

    弊社「しあわせな家」は最大限のサポートをします。
    アパートオーナー様の健闘を祈ります。

    佐藤 勝也のブログ

    うっかりして気付かず見落としてしまうことを、よく「盲点」と表現します。そして盲点は、よくよく考えれば実は他愛もないことが多いのですが、見つけ難く気付かないままの盲点もあります。そんな様々な盲点に光を当て、困ってるオーナー様の一助になれば幸いです。