• 今回は失敗談です。
    あるワンルームのお部屋に20代後半の女性が入居申し込みを入れてきました。
    契約に立ち会ったところ、そこにはスレンダーでロングのストレートヘアーが似合う、一見クールで都会的な美女がいました。
    彼女が新しい入居者です。

    入居後すぐに、何度か彼女と出くわすのは、いつも彼女の出掛けるタイミングです。
    大きめのサングラスに車輪の小さな自転車を颯爽と乗りこなす様は、モデルさんのように素敵です。
    そのくせ、クールな中に時折見せる柔らかい笑顔は、まるで魔法のような安心感を与えます。
    あぁ、いい子が入ってくれて良かった。

    その後、しばらく会う機会はありませんでしたが、家賃の滞納もなく、周りとのトラブルもなく、何ら気にかかることもありません。

    ある日、建物巡回中、突然彼女のお部屋の玄関が開き、見かけない女性が出てきました。
    あれっ?友達かな?
    とりあえず挨拶を交わしましたが、ちょっと意外な感じでした。
    その友達と思しき女性は、入居者の彼女と比べ、外見の共通点が全くと言っていいほど無いのです。
    体系が少々ずんぐりむっくり気味で、髪もボブスタイルが中途半端に伸びた状態で、なんか野暮ったい感じなのです。
    そして友達は例の車輪の小さな自転車にまたがって出掛けていきました。
    うーん。まっ、友達も同じようなタイプとは限らないか。。。

    さて、それから約2年が経過しました。
    早いもので、彼女の入居からは6年が経とうとしています。
    彼女からメールが来ました。
    「来月、退去します。結婚することになりました。お世話になりました」
    それはそれは。おめでとうございます!
    それではお引っ越しの日、最後立ち会いますので、よろしくね。

    いやー、良かった良かった。
    そっか、彼女ももう35歳くらいか。
    実はここのお部屋、以前住んでた2人も結婚による退去だったのです。
    なので、彼女で3代連続です。
    すごいです。

    そして、退去立ち会いの当日。

    お引っ越しの終わる時間を見計らってお部屋に行くと、あれっ?
    2年ほど前にここの玄関前で挨拶したと思われる例の友達がいました。
    しかも、その時よりさらにずんぐりしたように見受けられます。
    お手伝いで来たのでしょうか。
    〇〇さんはどこですか?
    と聞くと、一瞬驚いた表情を見せましたが、事情を察したのか、すぐに相好を崩して、
    「あはは、私ですよ、〇〇です」
    ええっ!
    「結構体型が変わってしまいました」
    すみません!
    まったく気が付きませ・・・、あっ、いや、でも綺麗な顔立ちは変わらず、ってもう遅いか。。。
    やっちゃった・・・。

    その後、鍵を返してもらって別れましたが、最後はちょっぴり名残り惜しそうでした。
    約6年間生活したお部屋ですからね。

    それにしても、この私の失態は防げたのでしょうか。
    私は結構慎重な方ですが、それでもまだ足りなかったのでしょうか。
    今考えても分かりません。
    あれはどう見ても、あのクールビューティーではなく、別人でした。
    いや、もしかしたら顔をよく見れば分かるのかも知れませんが、近付いてジロジロ見るわけにもいきません。
    結局、雰囲気で判断するしかなかったのです。

    とりあえずは、今後このようなケースに遭遇した場合、より慎重を期すよう心掛けたいと思います。
    って、そんなに遭遇するとも思えませんが・・・。

    佐藤 勝也のブログ

    うっかりして気付かず見落としてしまうことを、よく「盲点」と表現します。そして盲点は、よくよく考えれば実は他愛もないことが多いのですが、見つけ難く気付かないままの盲点もあります。そんな様々な盲点に光を当て、困ってるオーナー様の一助になれば幸いです。