「フラット50」がスタート

建物イメージ

2009年6月4日 長期優良住宅促進法が施行され、長期優良住宅制度が本格的にスタートしました。
2年程前から「200年住宅」という言葉を耳にするようになりましたが、長持ちする家の象徴として使っていた「200年住宅」という言葉を、具体的にルール付けし制度化したものを「長期優良住宅」と呼ぶことになりました。

長期優良住宅を建築するにはコストが高くなります。
そのため様々な支援策が実施されることになり、その内のひとつが「フラット50」=50年固定金利ローンです。
50年ローンと聞くと気が遠くなりますが、具体的にどのようなものなのか、本当にメリットがあるのか、検証をしてみたいと思います。

重要なポイントを整理

  1.  購入(建築)する家が長期優良住宅でなければなりません。そのため、中古物件の場合は利用できる可能性は極めて低くなります。基本的に、新築物件のみと考えて良いと思います。
  2.  物件金額の60%以内で、かつ6000万円以下が借入金額の上限になります。そのため、フラット50だけでは借入がショートするケースが大半になります。その場合には、フラット35と併用することで、物件金額の100%で、かつ8000万円以下まで借入することができます(別途年収要件あり)。
  3.  借入期間は、80歳-申込時の年齢(1歳未満切り上げ)になりますので、30歳以下の人でなければ50年ローンにはなりません。しかし、親子リレー返済を利用する場合には、ローンを引き継ぐ人の年齢で借入期間の計算をすることになるので、50年ローンを組める可能性が高くなります。
  4. 借入対象の物件を売却する時に、当該物件を購入する人に対して、フラット50を引き継ぐことができます(1回限り・他に要件あり)。これは新しい制度でおもしろいです。仮に20年後に売却をすることになり、その時の金利が今よりも大幅に上がっていたとします。そうすると、他ではあり得ない低金利のローン付の中古物件となり、その金利差次第では、物件を高く売却できる可能性があります。
  5.  その他については、ここをご覧ください。http://www.flat35.com/kaitei/flat50_start.html

 

金利について

フラット35よりも0.6%~1%ほど高くなるようです。
しかし、フラット35Sという制度があり、それはある一定水準以上の住宅の場合には10年間金利を0.3%優遇するというものなのですが、フラット50を利用できる住宅は、イコール、フラット35Sの基準をクリアーしていることになり、その場合、0.3%の金利優遇が10年ではなく20年になります。そうなると、金利差は10年間は縮まることになります。


次に簡単な比較をしてみます。
借入金額3000万円を、フラット35(35年ローン)とフラット50(50年ローン)で借入した場合の、返済額の比較です。金利は仮に3%と4%とし、フラット35Sを利用した場合になっています。

 

 

フラット35

フラット50

基準金利

     3

4

当初10年(▲0.3%)

110,491/

109,816/

11年目から20年目

115,455/

109,816/

21年目以降

115,455/

115,712/

総返済額

47,895,420

68,012,190

 

フラット50の方は、3回も計算をし直してしまいました。恐ろしい数字です。     

この表をみて、フラット35ではなく、フラット50を借りようと思う人は、もしかすると一人も居ないかもしれません。せめて、金利差がもう少し縮まらないことには、話にならないのではないでしょうか。
しかし、前述の重要なポイント4はおもしろいです。ここがフラット50の最大のメリットになるかもしれません。

結論

残念ながら、このままではフラット50を利用する人はほとんど居ないでしょう。せっかく作った制度なので、早急に何とかして欲しいものです。