スケルトンリノベーションをしようと物件を探していたが・・・

『造る』ことを生業としているH様。やはり当初はいちから『造る』スケルトンリノベーションを希望されました。それを前提に不動産担当渡辺と様々な物件を見ていきました。ところが、最後にたどりついたのはなんとリノベーション済みの物件だったのです。

ついに出会ってしまった運命の物件。でも本当にここでよいのか。

リノベーション済みの部屋は考えていなかったH様ですが、絞ったエリアでやっと出た数少ない物件でした。そういえば、H様のお仕事のお客様もこのマンションに住んでいて、とても良いマンションだとおっしゃっていたな、と思い出しながら、玄関の戸を開けて、リビングへ進むと目に飛び込んできたのは、高台から望む広大な海でした。

『ビビビ!』

各部屋の間取りも内装も全く好みではありませんでしたが、とにかくその風景に感動されました。さらに、昭和40年築のこのマンションは価格もリーズナブル。しかし・・・やはり悩む。本当に買ってもいいのか、フルリノベーションしたかったのに、このお部屋はリノベーション済み・・・。

そこで、不動産担当渡辺からのアドバイス。良いところと悪いところを整理しました。

【良い所】

・物件は築古だから価格は下げ止まりしている
→5年後10年後もお部屋の相場は大きくは変わらないはず。

・横浜の海を臨むという圧倒的な特徴がある。売る時にはこれはとても大事なことになる。

・ギリギリではあるものの予算内である。

・管理(メンテナンス)がしっかりしている。

・旧耐震ではあるものの、1階は駐車場でない(ピロティ構造でない)。

・物件が出ないかと狙っていたマンションである。

【悪い所】

・旧耐震基準の建物である。大地震の時は未知数であるということは受け入れる必要がある。

・坂の上である。

・現状の仕上がりでは天井が低く感じる。

・築古ということもあり、サッシも低め(1.8m)である。

・欲を言えばもう少し予算は抑えたい。

・リノベーションが自分の好みではない。

この【悪い所】をどのくらいプラスαの工事で解消できるか?もしくはそのまま受け入れることができるか?
が、購入するかどうかを決める分かれ目でした。悩みに悩んだH様でしたが、旧耐震であること、坂の上であることの代わりに得られる眺望や場所を優先し、購入を決断されたのでした。

既に出来上がっている自分好みではない部屋をどう変えるか!?

ここでまだまだ残る大きな壁。天井が低い、自分好みではない物件をどうやってリノベーションするか。どうやって予算内に納めるか。果たして、自分好みの家にできるのであろうか。。

ここでH様からのプラスαのご要望は・・・

・キッチンをオープンにしたい

・一人暮らしなのでこんなに細かくお部屋が分かれていなくていい

・北側共用廊下側のお部屋をどう使うか

・水回りも変えたいけど、せっかく新品だしこれは活かしたい

・バルコニーから玄関方向に一直線の空気の通り道を作りたい

・バルコニーからはオーシャンビューなのでこれを堪能したい

このようなものでした。さらに予算を抑えたい。。。

そこでしあわせな家、石田からのご提案は・・・

リノベーション済みは活かしながら、自分好みに変えるプラスαリノベーション=リ・リノベーション

でした。リノベーションで一番予算が大きくなるのは、水廻りです。キッチン、浴室、トイレ、洗面台 それだけで何百万にもなります。それらの設備は活かしたまま、逆に床、壁、天井などの『内装』にこだわり、さらに生活スタイルを加味した間取りに変更するリノベーションをご提案しました。

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北側玄関にはドレスアップルームを。

女性の一人暮らし、さらにとてもオシャレなH様。『ドレスアップ』する部屋があっても良いのではないかと、ふと思いついた石田。北側の部屋は寒くて暗くて心地悪い、という印象が強いですが、あえてそこを玄関とつなぎ、クローゼット空間を一体化することで『ドレスアップ』機能を持たせました。

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ドレスアップルームで着替え、メイクをし、靴を選び、直接玄関に出ることができる動線になっています。見た目が美しくない窓を隠すように、もともとお手持ちだったアイアンの格子を利用して額縁を作り、玄関のインテリアとしました。

玄関土間からも、クローゼット側からも出し入れできる靴棚は、飾りながら仕舞うという空間にピッタリだと思いました。さらに、南から抜ける風をドレスアップルームに取り込むために、キッチンの背面に窓をつけました。

もともとのクローゼットはあえて撤去せず、天棚は再利用して腰高に取付、なんとミシン台として利用することにしました。これはH様から出た、生活に密着した提案でした。

ベッドルームとLDKは海や夜景を望む南側に。

もともと南側には個室が1つありましたが、この部屋のせいでリビングへ入った時の視線がとぎれてしまいます。そこで、個室とリビングとの壁を撤去し、一直線に海が臨めるようにしました。
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天井の低さを何とかするために、リビング側は解体して躯体をむき出しとしました。ベッドルームの天井は敢えてそのまま残して天井に足場板を貼ることで、空間を感覚的に分けました。
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リビングには間接照明を配し、夜はムードが漂うリビングとなりました。さらに海に向けてデスクを配置するご提案を。ここで外を眺めながらお酒を飲んだり、パソコンに向かったりするのも気持ち良い時間になりそうです。

DIYでロンハーマン風の内装を取り入れる。

当初からロンハーマン風の内装にあこがれていたH様。素材選択にも力を入れました。そして、できるところは『自分で』、DIYで仕上げました。床はビンテージ風の無垢材『栗』。壁は友達とともに、DIYで漆喰を塗られました。ドレスアップルームと寝室の壁はお気に入りの色に塗り替えました。こちらもDIYで。

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さらに、キッチンには女性らしいシェルタイルを。

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割り付けなどは石田と相談しながら決めました。なんとこれもDIY。玄関の壁にも足場板を貼ったりと、お気に入りの素材を詰め込んだ家となりました。

完成した、私らしい、私だけの家。

たくさんこだわって、たくさんDIYもして完成したH様のリ・リノベーション。時間も手間も本当にたくさんかけてくださいました。その分、自分らしい、自分だけの家ができたと、とても喜んでくださいました。

最後にご友人や私たちを新居にご招待してくださり、最高においしい手料理で盛大にホームパーティーを開いてくださいました。私たちにとっても、とてもとても嬉しい時間でした。

H様、本当にありがとうございました!!

担当:石田彩渡辺夏男